n-buffie’s diary

駒場東邦中学・高等学校から東京大学へと進学。現在は、優心会(https://yushinkai.co.jp/)にてプロ家庭教師として働く講師のブログです。

習い事について

習い事について、お悩みの方も多くいらっしゃると思います。

幼少期何をやれば良いのか、習い事はいつまで続ければ良いのか…

 

幼少期に多い習い事をいくつか分けてお話ししていきましょう。

 

・運動系

体力強化のためにも、何か一つは始めた方が良いと思います。

幼少期から始められる水泳は、勿論オススメですし、水泳に限らず、興味が持てる運動があれば行ってみて下さい。

その中から、一つに絞って頂き、ある程度長く行うのが良いです。体力強化とともに、粘り強く取り組む姿勢が身につきます。

 

・勉強系

幼児教育、英語系、そろばんなどあると思います。このご時世、英語に関しては強化したい所ですので、英会話の塾は取り入れたい所です。

幼児教育については、ご家庭でうまく指導できないのであれば、取り入れるのも結構です。ですが、やり過ぎないことが重要です。幼少期は、座学の勉強よりも重要なことは多々ありますので。

そろばんは、中途半端に行うと、却って足かせになります。やるのでしたら、3級位までは行わないとなりません。中途半端な暗算力では、中学入試・大学入試で歯が立ちません。

 

・芸術系

ピアノを一番にオススメしたいです。他の楽器と比べ、音符の数が多く、表現の幅も広いため、脳に良い影響があります。数学との相関性もあると言われております。

ですが、原則毎日練習を行うこと、長く続けること(高校生位までは)が条件です。

ピアノは長く続けられない、家に置くのが難しいという方はバイオリンなどの弦楽器やフルートなどの管楽器でも良いです。

絵を描く、などの美術系も表現力が身につくという点で良いと思います。とにかく、毎日コツコツ、長く続けることが重要です。

 

古文について(大学受験)

次は古文についてです。

古文の基盤はやはり、単語と文法でしょう。文章を取り敢えず音読して慣れるという方法もあるとは思いますが、やはり受験対策ということでは、単語と文法をしっかりさせておくことが何より大切です。

文法では、動詞、形容詞、形容動詞、助動詞、助詞、敬語、和歌が重要単元と言えるでしょう。特に助動詞ですが、活用、意味、上に何が接続するか、この三点をしっかり暗記する必要があります。例えば、文末が「ぬ」で終わっていた場合、可能性はいくつもあるわけです。それが瞬時に判断できるように暗記、演習を繰り返す必要があるでしょう。

単語は単語帳を一冊完璧に覚える必要があります。志望校のレベルに応じて収録単語数を考えていく必要があります。難関校でしたら、やはり500以上は欲しいところです。

単語、文法を覚えながら、文章読解に入っていきますが、最初の内は短文を訳す練習から入るのが良いでしょう。その後、少しずつ文章量を増やしていき、入試レベルに持っていくと良いと思います。

以下、参考書、問題集を挙げていきます。

 

入門期

基礎からのジャンプアップノート 古典文法演習ノート 旺文社

最低限必要な文法が網羅されており、短文の和訳演習も付いています。この内容がマスターできれば、文章題が読めるレベルにはなります。

 

基礎期

古文上達 読解と演習45 Z会

文法の復習を、問題演習を通して確認できるもの。文章読解にも対応しているので、この教材で全訳をしていくと、かなり力がつく。

 

応用期

古文上達 読解と演習56 Z会

上記の教材より難易度が高くなったもの。文章読解をじっくり行って力をつけていきたい。

 

吉野のパワーアップ古文 和歌の修辞法編 東進ブックス

和歌についての教材。中々和歌単独をしっかり解説、演習できる本は存在しない。この本は、かなり詳しく和歌について書かれている。頻出の序詞や掛詞についても記載があり、重宝する。

 

その他過去問等は夏休み以降に適宜行っていく。

 

単語帳

特にどれが良いとかはありませんが、いくつか挙げておきます。自分に合ったものを使って下さい。入門期〜使って早めに覚えていくことをオススメします。

 

収録単語の多いもの

古文単語ゴロゴ 565

古文単語FORMULA600

標準古文単語650

 

収録単語の少ないもの

土屋の古文単語222

マドンナ古文単語230

重要古文単語315

現代文について(大学受験)

現代文についてですが、基本となるのは、読書です。とにかく早い段階から習慣づけをしたいところです。しっかりとした文庫本や新聞を毎日読むことから始めましょう。

読書をする際に気をつけたいことは、文章に入り込まないことです。自分の感情を出来るだけ入れない、客観的に読むことが大切です。

現代文の問題は、誰もが同じ解答になるように作られています(勿論、論述の様に書き方は人それぞれとなる場合はありますが)。そのため、自分勝手な答えは、全く的外れとなります。

また、スピードも大変重要です。日本語で書かれている文章なので、簡単に読めると勘違いしている人が多いのが現実です。いざ読んでみると(客観的に理解出来るように読むと)、時間の足りない人がほとんどです。

 

ですので、客観的に読みつつ、スピードにも意識をして読書を行う必要があります。そのためには、量もそうですが、単語力(語彙力)も必須となることは明確です。文章中に分からない単語や表現が出てきたら、必ず調べ、ものにしていかなければなりません。

 

読書のみで力がつくとは思えない(自分で現代文を読む、ということがわからない)方は、以下の問題集で力をつけていって下さい。その際でも読書を基本に据えた上で、問題集に取り組むようにして下さい。

 

導入偏

ふくしま式本当の国語力が身につく問題集 小学生版

ふくしま式本当の語彙力が身につく問題集 小学生版

ふくしま式書く力が身につく問題集

この3冊は、小学生用ですが、現代文の出来ない方はこの問題集でもやや苦労すると思います。是非嫌がらずに、この問題集から始めて下さい。

 

基礎編

中学受験 出る順過去問 国語読解 旺文社

こちらも中学受験用(小学生用)ですが、文章のレベル、長さ的に、この辺りから慣らした方が良いでしょう。

 

理解しやすい現代文 文英堂

解説が詳しく、解答へのアプローチがしっかり書かれています。詩など特殊な文章も扱っているので、全般的な対応をしたい方には良いでしょう。

 

センター現代文 一問一答問題集 必修偏 スタディカンパニー

センター現代文の易しい問題が収録されています。文章も短めに抜粋されているので、文章量的にも丁度良いでしょう。

 

応用編

現代文と格闘する 河合塾

かなり手強い問題集。分量、質共に、まさに格闘する気持ちで取り組まないといけないもの。難しい文章を、じっくり読解することを目標にする方に良いでしょう。

 

センター現代文 一問一答問題集 完成偏 スタディカンパニー

センター現代文の標準~難レベルの問題が収録されています。必修偏を終えてから取り組みましょう。

 

その他、過去問、模試の解き直し等行って下さい。

 

また、漢字・語彙の問題集については、ご自身に合ったものを選んでください。漢字については、学校で使用している問題集があれば、それで十分だと思います。 

 

数学について(大学受験)

数学についてですが、先ずはしっかりとした計算力が必要です。四則演算(分数、小数、文字を含めた計算)を正確に速く出来ることが、何より大切です。

もし、計算力に不安のある方は、以下の教材がお勧めです。小学生用の教材もありますが、侮ってはいけません。不安のある方にとっては、難しいと感じるでしょう。

 

中学受験レベルの四則演算が危うい方

計算練習800題(小学4年生、5年生、6年生) 桐杏学園

そもそも計算の出来ない人が、数学が出来るようになる訳がありません。中学受験を経験していない生徒さんに多いのが、分数の計算すらままならないというケース。小数と分数が混在したり、()が含まれる計算、逆算などスラスラ出来る人は、実は少数と思われます。

1/3×(5/12+3/8+0.2)÷0.75=

25-(▢-1/3)×25/6+3.8×5/2=5

 

このような計算で苦しみそうな方は是非上記の計算練習からやり直してください。毎日1ページずつ行うことが大切です。

 

基礎力定着の問題集

4STEP数学IA~Ⅲ 数研出版

学校で貰える問題集です。問題集自体は市販されていますが、解答解説集は市販されていません。その場合は、体系数学、クリアー、リード等学校配布の他の問題集で問題ありません。とにかくこれらの問題集を何も見ずに8~9割程度解ける状態まで引き上げましょう。

 

チャート式問題集IA~Ⅲ(黄色) 数研出版

有名な問題集。世間的には青色がお勧めされておりますが、私は黄色をお勧め致します。理由としては、基礎的な問題が多めに収録されている、かつ、難易度の高い問題も収録されているからです。青色は基礎的な問題が少なく、基礎の定着に難があります。

出来れば、上記の学校配布問題集とチャート式黄色を両方仕上げたい所です。基礎力を万全にして頂きたいためです。

 

応用期の問題集

大学への数学 1対1対応の演習 数IA~Ⅲ 東京出版

主に国立大学受験の文系学生や難関私立以上を受験する理系学生をイメージしております。難易度が高い問題が揃っており、解法も一味違うやり方が載っていたりします。解説がそれほど詳しくないので、上記の基礎教材が仕上がっていない段階で解いても混乱するだけです。プレ1対1対応の演習という問題集もありますが、プレをやる位なら、チャートや学校配布問題集を行って下さい。

 

過去問、模試の直しなどは、各自行って下さい。

過去問は、それほど早い段階で行う必要はありません。せいぜい夏休み位(秋でも良い)からで宜しいかと思います。

 

難関校対策⑨(中学受験)

第九章 親御さんのすべきこと

ここまで、お子さんに必要な6つの力と自己肯定感についてお話してきました。

 

この章からは、親御さんの行うべきことについてお話していきます。

 

いくつか箇条書きでお示し致しますと、

・お子さんへの接し方

・お子さんの視野を広げる

・宿題の管理

・志望校選び

 

大きくこれらのことが挙げられると思います。

 

・お子さんへの接し方

お子さんの自己肯定感を損なわないようにしてください。なぜこんな問題もわからないんだ、こんなの簡単だろ、と仰る親御さんは多いのですが、これはお子さんの自信を失わせるだけです。

簡単な問題を間違えているなら、基礎に戻るなどして、言葉より先に行動に移してください。親御さんが短期にならないよう気をつけて下さい。

また、食事、睡眠は何より大切です。環境を整えてあげなければ、出せる力も出せなくなってしまいます。親としての責任を持ってご対応下さい。

 

・お子さんの視野を広げる

旅行に連れて行ってあげることは必要でしょう。日本や世界の色々な場所に行って経験することは、お子さんの財産になります。

また、旅行だけでなく、博物館や美術館、科学館なども良いでしょう。公園や、日々の散歩も大変重要です。四季の変化を楽しみましょう。

 

・宿題の管理

塾のテキストやプリント、もしくは市販の問題集や参考書など、教材は沢山あります。お子さんだけに任せると、どこに何があるかわからなくなると思います。

ここは、親御さんがしっかり管理をしてあげて下さい。塾の宿題も色々なテキスト・プリントから出ますので、どこの問題が終わってないか、またやり直しはきちんと出来ているか管理してあげて下さい。

 

・志望校選び

親御さんは、偏差値で学校選びをされることが多いと思います。勿論、偏差値が高い=良い大学に行ける可能性が高い=未来が開ける可能性が高い、ということにはなると思います。

しかし、現実には、どんなに良い学校でも、苦しむ生徒さんは必ず存在します。それが我が子になるかもしれません。

ですので、必ず文化祭などを見て、学校の特徴や在校生の状況など把握して、お子さんに合っているかご確認下さい。

 

難関校対策⑧(中学受験)

第8章 自己肯定感

 

ここまで、お子さんに必要な力について、お話ししてきました。

最後にお話しするのは、自己肯定感についてです。

 

自己肯定感とは、自分自身を肯定できる感情のことを言います。言い換えれば、自分に自信を持っている(勘違いでは無く)心の状態と言えると思います。

 

小さい時から否定され続けていると、この自己肯定感はどんどん衰退していき、次第に何をやっても無理だ、無駄だと思う子に育ってしまいます。

 

これは、たとえ地頭の良い子であっても、そのようになってしまいます。自己肯定感は6つの力の根底を支えるものなのです。

 

ですので、お前はできない、なんでこんな問題もできないんだ、などと言われ続けたお子さんは、確実に勉強が出来なくなります。いえ、勉強だけではありません。全ての物事に対し、前向きな気持ちは持てなくなるでしょう。

 

日常生活から、お子さんを否定せず、なるべく肯定的に接してあげることが重要なのです。

 

難関校対策⑦(中学受験)

第7章 独学力

 

お子さんの〜力という意味では、最後になります。

どくがくりょくとは、文字通り、独学出来る力の事を言います。

 

小学生は、まだまだ幼いですから、自分一人で勉強する習慣は身についていないかもしれません。

しかし、難関校合格には、この独学力は必須です。いつもいつも、指導者(両親、先生)がいるわけではありません。そのため、問題を解いて、答え合わせ、間違えた問題の解説を読んで理解、という流れや、覚えるべき事を暗記する、といった事を自分で行う必要があります。

難関校に合格し、その後も順調に推移するお子さんは、この独学力がしっかりと身についています。ですので、仮に独学力無くして、難関校に合格した場合、入学してからが大変です。

お子さんが小学生低学年のうちから、自分で考えて答えを導き出す練習を積んで下さい。そして、小学生高学年の頃には、解答解説を読めるようになれば、独学力はついてきたと言えるでしょう。