第ニ章 計算力
計算力とは何でしょうか。
多くの方が、早く計算が出来ること、と答えるのですが、それは違います。
早く、正確に計算が出来ること、これが計算力です。
例えば、1分で10題解いたとして、5題間違えていたらどうでしょう。
それならば、1分で8題解いて、全部合っていた方が良いに決まってますよね?
難関校の算数は、式が長くなる問題が多い=計算回数が多いということになります。どこか1箇所でも計算ミスをしてしまったら、その瞬間に×となり、点数・時間どちらも無駄になることとなります。二重にロスをすることとなるのです。
中学受験で最も番狂わせがあるのが、この計算間違い(計算力)です。本番は緊張も作用することで、計算間違いをしやすい環境となります。そのため、ほとんどの問題で計算間違いをすることも、ままあります。
ということは、普段から計算間違いをする子が、本番で急に計算間違いをしないことがあるでしょうか。普通に考えればあるはずがありません。
ですので、普段からスピード早く、しかも計算間違いをしない状態を作らなくてはなりません。具体的には、10問中、1問たりとも計算間違いをしない状態を作ることです。
今、計算間違いが多い子を持つお父様、お母様。まずは、ゆっくりで良いので、計算間違いをしないようにすることから始めましょう。スピードは後からつけていくことです。たとえ、模試等で時間が間に合わなくても気にしないでください。まずは、計算間違いゼロ。ここからです。
ちなみに、SAPIXの基礎トレは、計算力向上にはお勧めしません。計算だけに特化した問題集を使用して下さい。